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IT業向けのERP

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IT業におすすめのERPとは?

ERP(統合基幹業務システム)は、企業の基幹業務を統合管理するシステムです。会計や人事、営業、在庫管理などの業務を1つのシステムで処理できます。 IT業では、プロジェクト管理や技術者のスキル管理、ライセンス管理などの特殊な業務が多く存在します。従来の汎用システムでは対応が困難な業務フローや、急速な技術変化への対応が求められます。加えて、開発案件の進捗管理やクライアント企業との複雑な契約形態にも対応する必要があります。専門性の高いIT業だからこそ、業界特有の業務に最適化されたERPの選択が重要になります。

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IT業向けのERP(シェア上位)

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SAP S/4HANA Cloud
SAP S/4HANA Cloud
SAP社が提供するERPです。世界トップクラスのシェアを持つ大企業向けERP「SAP S/4HANA」をクラウドで利用できるバージョンで、財務管理から販売管理、人事管理、サプライチェーンマネジメントまで、企業の中核となる業務を一つのシステムでまとめて管理できます。特徴的なのは「SAP HANA」というインメモリデータベース技術を使っていることで、膨大なデータでもサクサクと処理でき、必要な分析結果やレポートをすぐに確認することができます。金融業界から小売業、製造業はもちろん、IT業界のサービス企業など幅広い業種で活用されており、複雑で多岐にわたる業務プロセスを抱える企業にとって心強い味方となっています。何より長年積み重ねてきた豊富な導入実績があるため安心感があり、経験豊富なコンサルタントやパートナー企業からのサポートも充実しているので、導入から運用まで手厚い支援を受けることができる点も大きな魅力です。
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オービック社が提供するERPです。1997年のリリースから四半世紀にわたって日本企業に愛用され続け、シリーズ累計で25,000社以上の導入実績を積み重ねています。この豊富な実績により、国内ERP市場では累計導入社数シェアNo.1の地位を長年維持している信頼性の高いERPパッケージです。会計から人事給与、販売、生産、在庫管理まで企業経営に必要な業務をまるごとカバーし、特に日本の商習慣に深く根ざした細やかな機能設計と、長年培われた安定稼働の実績で多くの企業から支持を集めています。導入時にはオンプレミス型とクラウド型のどちらからでも選択でき、各企業の規模やセキュリティに対する考え方に合わせて最適な形で運用をスタートできます。優れた拡張性とカスタマイズ機能を備えているため、年商100億~500億円クラスの中堅企業から大企業まで、それぞれの事業特性にぴったり合ったシステム環境を作り上げることが可能です。開発元のオービック社が販売から導入支援、その後の運用サポートまですべて一手に担当するため、豊富な経験に裏打ちされた手厚いフォロー体制を受けられるのも大きな魅力です。製造業、金融業、流通業、サービス業、そしてIT業界など幅広い分野の大手企業で活用されています。
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SAP社が提供するERPです。中小企業向けに特化して開発されたコストパフォーマンスに優れたERPソリューションで、会計や財務管理から購買・在庫管理、販売管理、顧客関係管理(CRM)、そしてレポート分析まで、中小企業が抱える幅広い管理業務をワンストップで支援してくれます。最大の魅力は短期間で低コスト導入を実現できることで、まずは必要最小限の機能から始めて、事業の成長に合わせて段階的に機能を追加していけるため、ERP導入が初めての企業でも安心してスタートできます。プログラミング知識がなくても柔軟なカスタマイズが行える設計になっており、各社固有の業務フローに合わせた細かな設定調整も簡単に対応できます。多言語・多通貨機能を標準搭載しているため、海外展開を視野に入れている中小企業にとっても心強い味方となるでしょう。実際に製造業や卸売業をはじめ、IT業界のスタートアップ企業など多岐にわたる業種で導入実績を重ねており、業務効率化とデータの見える化を実現する強力なツールとして評価されています。
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Oracle社が提供するERPです。1998年に登場したこのシステムは、最初からクラウド専用として設計されたグローバルERPの先駆けといえる存在で、現在では世界中で4万2千社を超える企業に活用されています。販売管理や会計、購買、在庫管理、顧客管理(CRM)、ECサイト運営など、企業に欠かせない幅広い業務を一つのシステムにまとめることで、全社のデータを一箇所に集約し、業務プロセスを統一できるため、経営状況をリアルタイムで把握する「見える化」が可能になります。20を超える言語と190以上の通貨への対応により、海外に拠点を持つ企業のグローバル展開も力強くサポートします。特に成長段階にある中堅・中小企業をターゲットにしたSaaS型ERPとして開発されており、標準機能の充実ぶりと柔軟なカスタマイズ対応により、製造業から小売業、IT業を含む様々な業界で幅広く導入が進んでいます。クラウドサービスの特性を生かした素早いアップデートや、Oracleの技術基盤との相性の良さにより、AI機能などの最新技術も積極的に取り入れられる点が高く評価されています。
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マネーフォワード社が提供するERPです。中小企業から中堅企業まで幅広く使えるクラウド型ERPとして、特に経理・財務管理の機能が充実している点が魅力です。操作画面が分かりやすく設計されているため、ERPを初めて導入する企業でも安心して使い始められます。 このERPの大きなメリットは、会計処理から人事労務まで、これまでバラバラに管理していたバックオフィス業務をひとつのシステムで一括管理できることです。手作業で行っていた作業の多くが自動化されるため、作業時間の大幅短縮につながり、経営陣もリアルタイムで会社の状況を把握できるようになります。 導入時は必要最小限の機能から始められるので、初期費用を抑えながらスタートできます。事業が拡大したタイミングで必要な機能を追加していけば良いため、無駄なコストをかけずに済みます。クラウドサービスならではの導入スピードの速さも魅力で、従来のERPと比べて短期間で運用開始できます。 法改正への対応も自動で行われるため、電子帳簿保存法やインボイス制度といった新しい制度にも安心して対応できます。年商数十億円規模の企業での導入実績が豊富で、IT業界の企業やIPO準備中の会社からも高く評価されています。
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freee株式会社が提供するERPです。案件別の原価・収支管理に特化したクラウド型ERPで、販売・会計・人事労務の各機能を一つのプラットフォームに集約し、経営効率の大幅な向上を実現します。人事データ、販売情報、会計データがリアルタイムで連携するため、これまで必要だった手作業での情報入力や転記作業が不要になり、業務効率アップとヒューマンエラーの削減を同時に達成できます。 導入時の初期コストを抑えながら短期間でのスタートが可能で、複雑なシステムカスタマイズも必要ありません。シンプルで直感的な操作性により、IT知識に自信がない企業でも安心して運用できる点が大きな魅力です。すでに約40万事業所で活用されているfreeeの各種クラウドサービスが培った信頼性と堅牢なセキュリティ体制により、安全性も十分に確保されています。 2名程度の小規模チームから数百名規模の企業まで幅広く対応しており、特にIT・Web関連企業やコンサルティング業などの無形サービス業において高い評価を得ています。IT業界では開発案件やプロジェクト単位での収支管理が重要となるため、案件別原価管理機能は特に重宝されています。統合型ERP導入の最初の一歩として、多くの企業から注目を集める製品です。
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Oracle社が提供するERPです。これは、Oracleが長年培ってきた大規模ERP構築のノウハウを活かして開発された次世代のクラウド型ERPシステムです。財務会計や調達管理、プロジェクト管理、リスク管理といった基幹業務から、EPM(統合業績管理)、さらには製造・物流業務まで、企業活動で発生するあらゆる情報を一つのプラットフォームで管理できます。 完全なSaaS形式で提供されているため、自社でサーバーを用意する必要がなく、導入期間の短縮と運用コストの大幅削減が可能です。特にIT業界では、システム導入の迅速性とコスト効率が重要視されるため、この特徴は大きなメリットとなります。 このシステムの優れた点は、統合されたデータモデル上にすべての業務プロセスが構築されていることです。そのため、新しいモジュールを追加しても、リアルタイムでスムーズなデータ連携が行われ、全社規模でのBI分析やレポート作成が効率的に実施できます。また、四半期ごとに行われる自動アップデートにより、AIや機械学習といった最新技術を活用した新機能が定期的に追加され、継続的な業務改革を支援します。 さらに、異なる国や言語、通貨が混在するグローバル環境でも、単一のクラウド上で統合管理できるため、グループ全体の業務可視化とガバナンス強化を実現し、大企業やグローバル展開企業での採用が増えています。
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Oracle社が提供するERPです。主に大企業向けに設計された統合型ERPパッケージで、会計・財務から人事・給与、生産・販売管理まで、企業運営に欠かせない基幹業務を幅広くサポートしています。財務会計、在庫・購買管理、プロジェクト管理、CRM(顧客管理)といった多彩なモジュールを組み合わせることで、部門間の垣根を越えたデータ統合と業務の効率化を図ることができます。従来はオンプレミス環境での導入が主流でしたが、高いカスタマイズ性と拡張性を活かして、それぞれの企業が抱える独自の課題や要件にきめ細かく対応できる点が大きな強みです。世界各国のグローバル企業での豊富な導入経験により蓄積された運用ノウハウは確かで、国内でも大手製造業や金融機関、IT業界の企業など、様々な業種で基幹システムとして活用されています。昨今のクラウド化の流れを受けて、後継となるOracle Fusion Cloud ERPへの移行支援や国内での充実したサポート体制も整備されており、時代の変化に合わせた柔軟な対応が可能です。
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ワークスアプリケーションズ社が提供するERPです。大手企業のニーズに応えるために開発された国産ERPパッケージで、これまでに2,200社を超える企業が導入しています。その豊富な導入実績の中で寄せられた各企業からの要望を標準機能として取り込んでいるため、大企業が求める複雑な業務要件にも対応できる圧倒的な機能の網羅性を誇ります。 財務会計から人事給与、販売、生産、購買まで、企業の全業務プロセスを標準機能でカバーしているのが大きな強みです。この包括的な機能提供により、バージョンアップの際も追加費用を心配する必要がなく、標準保守の範囲内で最新機能への無償アップデートを受けることができます。 特に注目すべきは、AI(人工知能)を積極的に活用している点で、「世界初のAI搭載ERP」とも呼ばれています。仕訳入力の自動補完や経営判断に必要な情報の候補提示など、経理業務や各種業務プロセスを高度に自動化する生成AI機能が標準で搭載されており、ユーザーの日常的な操作パターンを学習して先回りした業務支援を行います。 クラウド基盤で提供されているため、テレワークをはじめとした場所にとらわれない働き方にも対応しており、他社のSaaSやBIツールとの柔軟な連携も可能です。製造業、流通業、金融業、サービス業、そしてIT業界など、幅広い業界の大手企業で採用されており、基幹業務のデジタル変革を支える重要な基盤として企業の生産性向上に大きく貢献しています。
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GRANDIT株式会社が提供するERPです。純国産の完全Webベースで開発されたオールインワンERPとして、1,400社を超える導入実績と70社以上のパートナー企業という確かな信頼を築いています。販売・生産・会計・人事といった基幹業務はもちろん、ECやBI、電子承認ワークフローなど、企業運営に欠かせない周辺業務まで標準装備した次世代型のERPシステムです。企業のあらゆる情報を一つのシステムで管理できるため、情報の分散化に悩む企業にとって心強いソリューションとなっています。特に注目すべきは、モジュール単位での柔軟な機能選択が可能な点です。小規模企業のスモールスタートから大企業の全社統合まで、段階的な導入ができるため、無理のない予算計画で進められます。オンプレミス型とクラウド型の両方に対応しているので、各社のIT戦略や既存インフラに合わせて最適な運用形態を選択可能です。製造業やサービス業、IT業界など幅広い分野の中堅・大手企業で活用されており、グループ会社を含む多拠点での利用や内部統制の強化にも威力を発揮します。複数企業のコンソーシアムから生まれた製品だけに、常に市場ニーズを反映した改良が続けられているのも魅力の一つです。
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IT業におすすめのERPとは?

更新:2025年09月01日

ERP(統合基幹業務システム)は、企業の基幹業務を統合管理するシステムです。会計や人事、営業、在庫管理などの業務を1つのシステムで処理できます。 IT業では、プロジェクト管理や技術者のスキル管理、ライセンス管理などの特殊な業務が多く存在します。従来の汎用システムでは対応が困難な業務フローや、急速な技術変化への対応が求められます。加えて、開発案件の進捗管理やクライアント企業との複雑な契約形態にも対応する必要があります。専門性の高いIT業だからこそ、業界特有の業務に最適化されたERPの選択が重要になります。

IT業におすすめのERPの機能

IT業向けのERPには、プロジェクト管理機能や技術者リソース管理機能などが搭載されています。この段落では、具体的な機能を紹介します。

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プロジェクト管理機能

プロジェクト管理機能では、開発案件の計画から完了まで一元的に管理できます。工数見積もりや進捗状況をリアルタイムで把握し、遅延リスクを早期に検知します。ガントチャートやカンバンボードによる視覚的な進捗管理も可能で、チーム全体の作業状況を直感的に理解できます。また、プロジェクトごとの収益性分析や原価計算により、案件の採算性を正確に評価することができます。

2

技術者リソース管理機能

技術者リソース管理機能は、エンジニアのスキルや稼働状況を詳細に追跡します。プログラミング言語の習熟度や過去のプロジェクト経験を数値化し、新規案件への最適な人材配置を支援します。技術者の稼働率や残業時間も監視でき、働き方改革への対応も可能です。スキルアップ研修の履歴管理により、人材育成計画の策定と実行状況の追跡もできます。

3

工数管理機能

工数管理機能では、技術者の作業時間を詳細に記録し、プロジェクトごとの実績を蓄積します。タスク別の所要時間や生産性指標を分析し、将来の見積もり精度向上に活用できます。工数の入力方法も多様で、Webブラウザやモバイルアプリから簡単に登録できます。承認フローを設定することで、工数データの正確性と信頼性を確保することも可能です。

4

ライセンス管理機能

ライセンス管理機能は、開発ツールやソフトウェアの使用状況を一元管理します。契約期限やライセンス数の管理により、無駄なコストを削減し、コンプライアンス違反を防止します。オープンソースソフトウェアのライセンス条件も自動チェックし、商用利用時のリスクを事前に把握できます。クラウドサービスの利用状況も監視し、従量課金サービスの費用最適化にも貢献します。

5

売上管理機能

売上管理機能では、IT業特有の多様な課金形態に対応した収益管理を行います。サブスクリプション型サービスの継続課金や、開発案件の段階的な売上計上を自動化します。契約変更や追加開発時の売上調整も適切に処理し、正確な収益認識を実現します。売上予測機能により、将来の収益見込みを分析し、経営戦略の立案を支援することもできます。

6

品質管理機能

品質管理機能は、開発プロセスの各段階で品質指標を管理し、バグの発生状況や修正履歴を追跡します。テスト結果やコードレビューの記録を一元化し、品質改善のためのデータ分析を可能にします。品質基準の設定や達成状況の監視により、継続的な品質向上を推進します。顧客からの不具合報告や要望も管理し、次回開発時の品質向上に活用できます。

7

契約管理機能

契約管理機能では、クライアントとの開発契約や保守契約を詳細に管理します。契約条件や納期、支払い条件などの重要情報を一元化し、契約履行状況を監視します。契約更新時期の通知機能により、更新漏れや失注リスクを防止できます。契約変更時の履歴管理も充実しており、トラブル発生時の迅速な対応を支援します。

8

顧客管理機能

顧客管理機能は、IT業界特有の技術的な要求や課題を含めた顧客情報を管理します。過去のプロジェクト履歴や技術的な課題解決事例を蓄積し、提案活動や営業戦略に活用できます。顧客の技術レベルや導入システム環境も記録し、最適なソリューション提案を支援します。定期的なサポート履歴も管理し、継続的な顧客関係の維持と発展を促進します。

able

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pros

IT業におけるERPを導入するメリット

IT業におけるERPを導入するメリットには、プロジェクト管理の効率化や技術者リソースの最適化などがあります。この段落では、具体的な導入メリットを紹介します。

プロジェクト管理の統合と可視化

ERPの導入により、複数のプロジェクトを統合的に管理し、全体像を可視化できるようになります。各案件の進捗状況や予算消化率をリアルタイムで把握でき、遅延リスクの早期発見が可能です。管理者は全プロジェクトの状況を一画面で確認でき、迅速な意思決定ができます。チームメンバー間の情報共有も円滑になり、プロジェクト全体の透明性が向上します。

技術者の稼働率向上と最適配置

ERPシステムにより技術者のスキルと稼働状況が詳細に把握でき、最適な人材配置が実現できます。各エンジニアの専門性と経験を考慮した案件アサインにより、作業効率が大幅に向上します。技術者の空き時間を有効活用し、全体の稼働率を最大化できます。スキルマッチングが適切に行われることで、品質の高い成果物の提供が可能になります。

コスト管理と収益性の向上

統合されたコスト管理により、プロジェクトごとの正確な原価計算と収益性分析ができるようになります。人件費や外注費、ライセンス費用などの直接コストを詳細に追跡し、予算との差異を即座に把握できます。不採算案件の早期発見により、適切な対策を講じることができます。コスト構造の可視化により、価格設定や見積もり精度の向上も期待できます。

業務プロセスの標準化

ERPの導入により、開発プロセスや管理手法が標準化され、組織全体の業務品質が向上します。プロジェクト管理のベストプラクティスがシステムに組み込まれ、経験の浅いメンバーでも適切な管理ができます。標準化されたワークフローにより、業務のムラやバラツキが減少します。知識やノウハウの属人化を防ぎ、組織としての競争力強化につながります。

意思決定スピードの向上

リアルタイムなデータ収集と分析により、経営陣の意思決定スピードが大幅に向上します。各プロジェクトの状況や全社の業績を即座に把握でき、迅速な戦略修正が可能になります。データに基づく客観的な判断により、意思決定の精度も高まります。市場変化への対応力が強化され、競合他社に対する優位性を維持できます。

顧客満足度の向上

統合された顧客管理により、より質の高いサービス提供が可能になります。過去のプロジェクト履歴や技術的な課題を踏まえた提案により、顧客のニーズに的確に応えられます。プロジェクトの進捗状況を顧客と共有することで、透明性の高い関係を築けます。品質管理機能により、安定したサービス品質を維持し、長期的な信頼関係の構築が可能になります。

cons

IT業においてERPを導入する際の注意点

IT業においてERPを導入する際には、技術者の受け入れ態勢や既存システムとの連携などの注意点があります。この段落では、具体的な注意点を紹介します。

技術者の受け入れ態勢と変化への抵抗

IT業界の技術者は既存のツールや開発環境に強い愛着を持つ傾向があり、新しいシステムへの移行に抵抗を示すことがあります。慣れ親しんだ開発手法やツールから離れることへの不安や、業務効率低下への懸念が生じます。特に経験豊富なエンジニアほど、従来の方法への固執が強くなる場合があります。ERPシステムの操作に慣れるまでの期間は、一時的な生産性低下も予想されます。

複雑な既存システムとの統合課題

IT企業では多様な開発ツールや管理システムが稼働しており、ERPとの連携が技術的に困難な場合があります。バージョン管理システムやプロジェクト管理ツール、顧客管理システムなど、各システム間のデータ整合性確保が重要になります。API連携やデータ移行時の互換性問題により、想定以上の時間とコストが発生する可能性があります。レガシーシステムとの共存期間中は、二重管理による業務負荷の増加も懸念されます。

カスタマイズ過多による運用負荷増大

IT業特有の業務要件に対応するため、ERPシステムの過度なカスタマイズを行うリスクがあります。独自機能の追加や業務フローの変更により、システムの複雑化と保守コストの増大が発生します。カスタマイズが進むほど、将来のシステムアップデートや機能拡張が困難になります。また、カスタマイズした部分のメンテナンスには専門知識が必要で、運用担当者への負担も増加します。

プロジェクト型業務への適応性不足

多くのERPシステムは定常業務を前提とした設計になっており、IT業のプロジェクト型業務との適合性に課題がある場合があります。案件ごとに異なる管理手法や報告形式への対応が困難で、柔軟性に欠ける可能性があります。短期間で終了するプロジェクトや、仕様変更が頻繁に発生する開発案件では、システムの制約が業務の障害となることもあります。

データ移行時の品質管理問題

既存システムからERPへのデータ移行時に、データの品質や整合性に問題が発生するリスクがあります。過去のプロジェクトデータや顧客情報、技術者のスキル情報など、大量のデータを正確に移行する必要があります。データ形式の違いや重複データの処理により、移行作業が複雑化します。移行後のデータ検証作業も重要で、不正確なデータによる業務への影響を防ぐ必要があります。

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IT業におすすめのERPの選び方

IT業向けのERPの選び方には、プロジェクト管理機能の充実度や技術者リソース管理の対応力などがあります。この段落では、具体的な選び方について紹介します。

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プロジェクト管理機能の充実度

IT業向けERPを選択する際は、プロジェクト管理機能の充実度が最も重要な要素になります。開発手法の多様性に対応できるかを確認し、アジャイルやウォーターフォールなど異なる手法に柔軟に対応できるシステムを選ぶべきです。工数管理や進捗追跡、品質管理などの機能が統合されており、プロジェクト全体を包括的に管理できることが必要です。実際に、複数プロジェクトの同時進行時にリソース配分を最適化できる機能があれば、全体の生産性向上が期待できます。

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技術者スキル管理への対応力

技術者のスキル管理機能の対応範囲と精度を詳しく評価する必要があります。プログラミング言語やフレームワークの習熟度を数値化し、プロジェクト要件とのマッチング分析ができるシステムが理想的です。スキルアップの履歴管理や将来の育成計画立案機能も重要な選択基準になります。具体的には、新しい技術トレンドへの対応状況や、技術者のキャリアパス管理まで包括的にサポートできるかを確認すべきです。

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既存システムとの連携性

現在使用している開発ツールや管理システムとの連携性を慎重に検討する必要があります。バージョン管理システムやタスク管理ツール、コミュニケーションツールとのAPI連携が可能かを確認します。データの自動同期機能や双方向での情報更新に対応しているかも重要な判断要素です。たとえば、GitHubやSlackなど、開発現場で広く使われているツールとの統合がスムーズに行えるシステムを選択することで、導入後の運用効率が大幅に向上します。

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カスタマイズ性と拡張性

IT業特有の業務要件に対応するため、システムのカスタマイズ性と将来の拡張性を評価することが重要です。業務フローの変更や新機能の追加に柔軟に対応できるアーキテクチャを持つシステムを選択します。過度なカスタマイズを避けながらも、必要な機能拡張が可能な設計になっているかを確認する必要があります。一例として、新しい開発手法の導入や業界標準の変更に対して、システム側も柔軟に対応できる構造になっているかを検討すべきです。

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ベンダーのサポート体制

ERPベンダーのサポート体制とIT業界への理解度を詳細に調査することが必要です。導入時のコンサルティングサービスや運用開始後の技術サポートの充実度を確認します。IT業特有の課題や要求に対する理解があり、適切なアドバイスを提供できるベンダーを選択することが重要です。実際に、同業他社での導入実績や成功事例があるかどうかも、重要な判断材料になります。

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IT業におけるERP業務の課題

IT業におけるERP業務には、プロジェクト管理の複雑化や技術者リソースの管理などの課題があります。この段落では、具体的な業務課題を紹介します。

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複雑なプロジェクト管理への対応不足

IT業では複数のプロジェクトが同時進行し、各案件で異なる技術や工程管理が必要になります。従来のERPシステムでは、アジャイル開発やウォーターフォール開発といった異なる開発手法に対応した進捗管理ができません。さらに、クライアントからの仕様変更や追加要件により、予算や納期の管理が困難になることがあります。プロジェクトごとの収益性や工数の正確な把握も課題となり、経営判断に必要なデータの取得が遅れがちです。

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技術者スキルの可視化と配置最適化の困難

IT業では技術者の持つスキルが多岐にわたり、プログラミング言語やフレームワークの知識レベルを正確に把握する必要があります。一般的なERPシステムでは、技術者の専門性や習熟度を詳細に管理する機能が不足しています。また、新しい技術の習得状況やプロジェクトでの実績を追跡することも困難です。適切な人材配置ができないことで、プロジェクトの品質低下や納期遅延のリスクが高まってしまいます。

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ライセンス管理と知的財産の追跡問題

IT業では開発に使用するソフトウェアライセンスや、自社で開発したプログラムの知的財産管理が重要になります。従来のERPシステムでは、ライセンスの有効期限や使用状況、更新時期の管理機能が限定的です。具体的には、開発ツールやクラウドサービスの契約状況を一元管理できず、コンプライアンス違反のリスクが発生します。自社開発のソースコードや技術ドキュメントの版数管理も複雑化し、品質管理に支障をきたすことがあります。

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変動する売上形態への対応遅れ

IT業では月額課金、従量課金、一括払いなど多様な売上形態が存在し、収益認識が複雑になります。従来のERPシステムでは、サブスクリプション型サービスの継続課金管理や、開発案件の段階的な売上計上に対応できません。契約変更やサービス追加時の売上調整も煩雑になり、正確な収益把握が困難です。決算時期には手作業での調整が必要になり、経理業務の負担が大幅に増加してしまいます。

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急速な技術変化への追従困難

IT業界では新しい技術やツールが頻繁に登場し、既存のERPシステムでは最新の業務フローに対応できません。たとえば、クラウド開発やAI技術の活用により、従来とは異なる開発プロセスが必要になります。システムのアップデートや機能追加が遅れることで、業務効率の向上が阻害されます。競合他社との技術格差が生まれ、ビジネス機会の損失につながるリスクも高まってしまいます。

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IT業向けのERPの特徴

IT業向けのERPには、プロジェクト管理機能の強化や技術者リソース管理などの特徴があります。この段落では、具体的な特徴を紹介します。

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プロジェクト中心の業務管理機能

IT業向けERPは、プロジェクト単位での収支管理や進捗追跡機能が強化されています。開発案件ごとに工数、コスト、品質指標を一元管理し、リアルタイムでの状況把握が可能です。アジャイル開発やスクラム手法に対応したスプリント管理機能も搭載されており、従来のERPとは異なる柔軟な進捗管理を実現します。また、複数プロジェクトの同時進行時にリソース配分を最適化し、全体の生産性向上を支援する機能も備わっています。

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技術者スキル管理と最適配置支援

IT業向けERPでは、技術者の保有スキルや経験年数、プロジェクト実績を詳細に管理できます。プログラミング言語の習熟度やフレームワークの使用経験を数値化し、案件要件との適合性を自動判定する機能があります。加えて、技術者のスキルアップ計画や研修履歴も追跡でき、人材育成の戦略的な管理が可能になります。新しいプロジェクトが開始される際には、最適な人材配置を提案する機能により、効率的なチーム編成を実現できます。

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ライセンス管理と知的財産保護機能

IT業向けERPには、ソフトウェアライセンスの使用状況や更新期限を一元管理する機能が組み込まれています。開発ツールやクラウドサービスの契約状況をリアルタイムで把握し、コンプライアンス違反を防止します。自社開発のソースコードや技術文書の版数管理機能も充実しており、知的財産の適切な保護が可能です。さらに、オープンソースソフトウェアのライセンス条件も自動チェックし、商用利用時のリスクを事前に回避できます。

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多様な売上形態への対応力

IT業向けERPは、サブスクリプション型サービスや従量課金モデルに対応した収益認識機能を持っています。月次や年次の継続課金管理はもちろん、使用量に応じた変動課金の計算も自動化されます。開発案件では、プロジェクトの進捗に応じた段階的な売上計上や、契約変更時の収益調整も適切に処理できます。複雑な料金体系でも正確な収益把握が可能になり、経理業務の効率化と精度向上を同時に実現します。

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IT業向けERPのタイプ

IT業向けのERPには、オンプレミス型とクラウド型の展開方式による分類や、機能特化型と統合型の違いがあります。企業規模や業務要件に応じて、最適なタイプを選択することが重要になります。 オンプレミス型ERPは、自社サーバーにシステムを構築する従来型の導入方式です。セキュリティ要件が厳格な企業や、既存システムとの連携が複雑な場合に適しています。初期投資は大きくなりますが、カスタマイズの自由度が高く、企業独自の業務フローに完全対応できます。 クラウド型ERPは、インターネット経由でサービスを利用する方式で、初期費用を抑えて導入できます。自動アップデート機能により最新機能を常に利用でき、リモートワークにも対応しやすい特徴があります。ただし、カスタマイズに制限がある場合が多く、企業固有の業務要件への対応は限定的です。 プロジェクト管理特化型ERPは、IT業のプロジェクト業務に特化した機能を重視したタイプです。工数管理やタスク進捗、品質管理などの機能が充実しており、開発案件の効率化に直結します。しかし、会計や人事などの基幹業務機能は簡素化されている場合があります。 統合型ERPは、IT業務と基幹業務の両方を包括的にカバーするタイプです。プロジェクト管理から財務会計まで一元管理でき、全社的な業務統合を実現できます。導入コストは高くなる傾向がありますが、長期的な運用効率と情報統合のメリットが期待できます。

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IT業がERPの導入を成功させるコツ

IT業がERPの導入を成功させるには、段階的な導入アプローチや現場の技術者との連携などのコツがあります。この段落では、具体的な成功のコツを紹介します。

1

段階的な導入アプローチの採用

ERP導入を一度に全社展開するのではなく、段階的なアプローチを採用することが成功の鍵となります。まず小規模なプロジェクトや部門での試験導入を行い、課題の洗い出しと改善を重ねます。この過程で得られた知見を活用して、全社展開時のリスクを最小限に抑えることができます。具体的には、1つのプロジェクトチームから開始し、成功事例を積み重ねながら他部門への展開を図る方法が効果的です。段階的導入により、組織全体の変化への適応力も向上し、スムーズな移行が実現できます。

2

現場の技術者を巻き込んだ要件定義

ERP導入の成功には、実際にシステムを使用する現場の技術者を要件定義段階から積極的に参加させることが重要です。開発現場の実情を熟知した技術者の意見を反映することで、実用性の高いシステム設計が可能になります。技術者のワークフローや日常的な業務課題を詳細に把握し、システム要件に適切に反映させる必要があります。一例として、プロジェクトリーダーやシニアエンジニアをプロジェクトチームに参加させ、現場目線での機能評価と改善提案を継続的に行う体制を構築することが効果的です。

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既存ツールとの統合戦略の策定

IT企業では多数の開発ツールや管理システムが既に運用されているため、ERPとの統合戦略を事前に策定することが成功の要因となります。現在使用しているツールの利用状況と重要度を評価し、統合の優先順位を決定します。完全な置き換えではなく、既存ツールとの連携を重視したアプローチにより、導入時の混乱を最小限に抑えることができます。たとえば、GitHubやJIRAなどの開発現場で定着しているツールとのAPI連携を優先し、段階的にデータ統合を進める戦略が有効です。

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データ品質の事前整備と標準化

ERP導入前に既存データの品質向上と標準化を実施することが、導入成功の重要な要素となります。プロジェクト情報や顧客データ、技術者のスキル情報などを統一したフォーマットに整理し、データの重複や矛盾を解消します。データ品質の向上により、ERP稼働開始時から正確な分析と報告が可能になります。実際に、過去のプロジェクト実績データを詳細に整理し、工数見積もりの精度向上に活用できる状態に準備することで、導入効果を最大化できます。

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継続的な改善体制の確立

ERP導入後も継続的な改善を行う体制を確立することが、長期的な成功につながります。定期的なシステム利用状況の評価と課題の抽出を行い、必要に応じて機能追加や業務フローの見直しを実施します。現場からのフィードバックを積極的に収集し、システムの使いやすさと業務効率の向上を継続的に追求する必要があります。具体的には、月次での利用状況レビューや四半期ごとの改善提案会議を開催し、組織全体でERPの価値向上に取り組む仕組みを構築することが重要です。

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IT業向けのERPのサポート内容

IT業向けのERPのサポート内容には、導入コンサルティングや技術者向け研修などがあります。この段落では、具体的なサポート内容について紹介します。

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導入コンサルティングサービス

IT業向けERPの導入コンサルティングでは、業界特有の業務フローと要件を理解した専門コンサルタントが支援を行います。現在の業務プロセスを詳細に分析し、ERPシステムとの適合性を評価します。プロジェクト管理手法や技術者のスキル管理など、IT業特有の課題に対する最適な解決策を提案します。たとえば、アジャイル開発とウォーターフォール開発の両方に対応した管理体制の構築や、複数プロジェクトの同時進行時のリソース配分最適化など、具体的な改善提案を受けることができます。

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カスタマイズ開発サポート

IT業の特殊な業務要件に対応するため、システムのカスタマイズ開発サポートが提供されます。標準機能では対応できない独自の開発手法や管理フローに合わせて、機能拡張や画面カスタマイズを行います。技術的な制約を考慮しながら、最適なカスタマイズ方針を策定し、実装から テストまで一貫してサポートします。一例として、特定のプログラミング言語に特化したスキル管理機能の追加や、顧客固有の報告書フォーマットに対応した帳票出力機能の開発などが含まれます。

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技術者向け操作研修

ERPシステムを実際に使用する技術者向けに、専門的な操作研修が提供されます。プロジェクト管理機能や工数入力、進捗報告など、日常業務で使用する機能を中心とした実践的な研修内容になっています。技術者の経験レベルに応じた研修プログラムが用意されており、効率的なスキル習得が可能です。具体的には、新入社員向けの基本操作研修から、プロジェクトリーダー向けの高度な分析機能活用研修まで、段階的な教育プログラムが提供されます。

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システム統合支援サービス

既存の開発ツールや管理システムとERPの統合を支援するサービスが提供されます。API連携の設定からデータ移行まで、技術的な統合作業を専門エンジニアがサポートします。統合後のデータ整合性チェックや動作確認も含まれており、安全で確実なシステム統合が実現できます。実際に、GitHubやJIRA、Slackなどの開発現場で使用されているツールとの連携設定や、既存データベースからのデータ移行作業などが支援対象に含まれます。

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24時間365日の運用サポート

IT業の特性を考慮した24時間365日の運用サポート体制が提供されます。システム障害やデータ異常が発生した際の緊急対応はもちろん、日常的な運用に関する質問や相談にも対応します。IT業界の業務特性を理解したサポートスタッフが対応するため、専門的な課題にも適切なアドバイスを受けることができます。具体的には、プロジェクト締切直前のシステムトラブル対応や、大規模データ処理時のパフォーマンス問題解決など、業務継続性を重視したサポートが提供されます。

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IT業におすすめのERPの生成AI・エージェントによる変化

生成AIやAIエージェントの統合により、ERPは業務自動化・意思決定支援で飛躍的な進化を遂げ、IT業界のビジネスに新たな変革をもたらしています。世界で進むこの潮流に、日本企業も注目し始めています。

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ERPと生成AI・エージェントの融合

ERPソフトは既に多くの経営プロセスを自動化してきましたが、AIの搭載で「論理的な判断」といった新規性が加わりました。例えばAIエージェントはユーザーに代わって複数段階の業務を自動化し(APIを呼び出しや外部データの取得などまで可能)、生成AIは自然言語で質問に答えるや文章生成を行うなど高度な実行支援を実現します。主要ERPベンダーもAI投資を押し進めており、SAPは2025年末までに400以上のAIシナリオをERPに組み込む計画を宣言し、MicrosoftやOracleなどが深くAIを組み込んだ先進的ERPとして挙げられています。

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マルチステップ業務の自動化による効率化

AIエージェントはユーザー指示に幅広く適応し、実行中に新たな情報を受けても調整しながら複数のツールをまたがる一連の作業を自動化できます。Oracleは2024年に50以上のAIエージェントを各アプリに搭載し、精算や人事、SCMなど広範囲の業務プロセスを完結させる予定です。例えば、売上担当者が海外ベンダーの見積書を撮影した場合、AIが金額や項目を抜出して日本語から英語に翻訳、購買申請をERP上に自動作成し、続く請求書処理まで支援します。このように従来は数日を要した処理が数分で完了するため、生産性は飛躍的に向上します。

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意思決定支援と知見の創出

ERPにおける生成AIは大量のデータを分析し、結果を自然言語で書き出します。例えばNetSuiteの機能では、財務レポートの説明文や図表をAIが自動作成し、担当者は少し訂正するだけで済むため作業時間が大幅に短縮します。SAPの実行AIアシスタント「Joule」は複数システムのデータを縦断的に分析して文脈情報付きの質問対応やインサイト提供を行い、売上不振の原因探索や修正策の提案までも自動化できます。またAIアシスタントに問いかければERP内のデータから相関情報が応答として得られるため、非ITスタッフでも簡単にデータ利用できるようになっています。

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主要クラウドERPのAI活用事例

SAP S/4HANA Cloud (Joule): 2023年末発表の生成AIアシスタント「Joule」が財務・購買・SCMなど主要モジュールに組み込まれ、チャット形式での質問対応などAI機能を提供します。Oracle Fusion Cloud ERP: 各モジュールに多数のAIエージェントを組込み、プロジェクト計画の自動生成や仕入先リスク分析を実現しています。また、契約書の条文生成や経費精算の異常検知も搭載済みです。Oracle NetSuite: AI機能をスイート全体に組み込み、統合データを活かした分析・自動化を実現しています。文字での質問から自動で図表やサマリーを生成するAIツールを提供しています。

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日本国内の導入と今後の展望

グローバルでの動き同様、ERPへのAI活用は日本企業でも注目を集めています。SAPジャパンは2023年にJouleを発表し、日本語で利用できる生成AIアシスタントを自社製品に組み込みました。OracleやMicrosoftも国内向けにAIエージェントと生成AI機能の提供を開始しています。国内ベンダーも例外ではなく、ワークスアプリケーションズ社は2025年7月に大手企業向けERP「HUE」に生成AI機能を正式リリースしました。HUEの固定資産管理では、AIが入力内容に応じ複数の分類候補と根拠情報を提示し、ユーザーが適切な項目を選択できるようにしています。今後も各ベンダーの新機能発表が続き、AI統合は一層進む見込みで、日本企業での活用も拡大していくでしょう。

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