RACCOON

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RACCOONとは

RACCOONは、株式会社データ・アプリケーションが提供するデータハンドリングプラットフォームで、システム連携やデータ移行に必要な抽出・変換・加工をノーコードで実現します。ドラッグ&ドロップや自動マッピングによる直感的な開発環境により、複数のファイルや異種データベースからのデータ統合を容易にし、条件分岐や高度な変換処理が必要な場面ではスクリプト記述による柔軟な対応も可能です。Excel、CSV、JSON、EDIなど多様なフォーマットや文字コード変換に対応し、帳票データ処理の自動化により開発効率と品質の向上を図ります。エラー箇所自動特定や設計書自動作成機能を備え、人に依存しないデータ連携を実現することで開発生産性の向上に寄与します。地方自治体や金融業界をはじめとする様々な業種での導入実績があり、運用性の高さから長期にわたる安定した利用が続けられ、ビジネス変化に強いシステム基盤づくりを支援しています。

強み

複雑なデータ変換をノーコードで実現

RACCOONは、複数ファイルや複数データソース間の統合、ソート・ジョイン・重複除去などの高度なデータ加工処理を、すべてGUI上のドラッグ&ドロップ操作で実装できます。マッピングエディタで入力項目と出力項目を結びつけるだけで変換ロジックを構築でき、プログラミング知識がなくても短期間でETLプロセスを開発できます。また、スクリプトや組み込み関数による細かな制御にも対応しており、ノーコードの手軽さとコードベースの柔軟性を両立しています。

日本語データに強い文字コード対応

JISやUnicodeをはじめ、メーカー独自の機種依存文字まで幅広い文字コードに対応し、システム間の文字コード差異を吸収します。外字の登録や異体字セレクタ（IVS）にも対応しているため、日本語特有の文字処理を正確に行うことができます。国内の基幹系システム連携においても安心してご利用いただけます。また、全角半角の揺れなどデータ表記ゆれの正規化機能も備えており、データ品質を保ちながら統合を実施することが可能です。

開発支援機能とテンプレートの充実

データベースやExcel、COBOL COPY句から項目レイアウトを自動生成する機能により、定義書作成やレイアウト設定の工数削減が期待できます。変換定義からExcel形式の設計書を自動出力できるため、チーム開発における情報共有や保守性の向上にも寄与します。また、日本の自治体標準データ仕様に準拠した変換テンプレートが提供されており、公共機関向けシステムにおけるデータ連携の構築を効率化することが可能です。

注意点

Java実行環境とサーバー準備が前提

RACCOONはJavaベースのソフトウェアであり、Windows ServerやLinux、各種UNIX系OS上にJDKを用意して導入する必要があります。フルマネージドなクラウドETLサービスとは異なり、自社またはクラウド上にサーバー環境を構築し、JavaランタイムやDBの運用を行うことが求められます。インフラ管理のリソースが限られている場合は、環境設計や運用体制について事前に検討しておくことが推奨されます。

エディションによる機能差と拡張前提の構成

RACCOONには「セレクトエディション」と「スタンダードエディション」があり、セレクトはファイル変換や文字コード変換を中心としたスモールスタートモデル、スタンダードはDB接続やジョイン等の加工機能を標準装備したエンタープライズモデルという位置づけです。セレクトエディションではEDI標準フォーマットやデータベース接続、クラウドDB連携、一部の特殊処理がオプション扱いとなるため、多彩なデータソースを扱う場合はスタンダードへのグレードアップが必要になる可能性があります。契約前にどのエディションでどこまで要件を満たせるかを確認しておくことで、後から機能不足による追加コストの発生を防ぐことができます。

オンプレETLとしての月額料金と小規模利用時の負担

RACCOONのサブスクリプション価格は、セレクトエディションが月額4万8千円から、スタンダードエディションが月額14万4千円からとなっており、オンプレミスETLとしては一定の料金水準です。複数システム間の本格的なデータ連携基盤として導入する場合は妥当な価格帯といえますが、単一システム間のデータ変換など小規模な用途では相対的にコスト負担が大きく感じられる可能性があります。特にクラウド型ツールと比較検討する際には、サーバー運用コストも含めたトータルコストで評価することが重要です。

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