【例文】議事録メールの書き方!基本構成や送付時の注意点を解説
会議後に送る議事録メールは、参加者全員の認識を揃え、決定事項や次の行動を明確にするために重要です。正しい形式で議事録メールを送れば、情報の伝達ミスを防ぎ、プロジェクトを円滑に進められます。一方で、書き方やマナーを誤ると、相手に不快な印象を与えたり、重要な内容が正しく共有されなかったりするリスクもあります。
本記事では、議事録メールの基本構成や送信時のマナー、すぐに使えるテンプレートを紹介します。実務でそのまま活かせるので、ぜひ参考にしてください。
議事録メールとは?
議事録メールとは、会議で話し合われた内容や決定事項、今後の対応方針などを関係者に共有するための文書です。会議終了後に正確かつ迅速に送信することで、情報伝達の漏れや認識のずれを防ぎ、関係者全員が同じ理解のもとで次の行動に移れます。
特に、複数の部署や外部企業が関わるプロジェクトでは、議事録メールを通じた共有が欠かせません。メール形式で配信すれば、内容の確認や検索が容易になり、社内外の正式な記録としても活用できます。
また、後日「どの会議で何が決まったのか」を振り返る際にも、メール履歴からすぐに確認できるため、業務の効率化にも大きく貢献します。
議事録メールの基本構成と書き方
議事録メールは、単に会議内容を記録するだけでなく、誰が読んでも内容と対応事項をすぐに理解できることが重要です。あらかじめ構成を決めておくことで、読みやすくわかりやすいメールを短時間で作成できます。特に定例会議など継続的に開催される場合は、毎回同じフォーマットを使うことで、受信者も内容をスムーズに把握できるようになります。
ここでは、社内・社外どちらのシーンでも使いやすい、基本的な議事録メールの構成と記載のポイントを紹介します。
件名
メールを開かなくても内容が把握できるよう、件名には「会議名+日付+議事録」を入れるのが基本です。
例えば、以下のように具体的な会議名と開催日を明記しましょう。
- 【議事録】新商品企画会議(2024/11/5)
- 【議事録】A社打ち合わせ_11月5日
受信者が後から検索しやすくするためにも、会議名は略称ではなく正式名称を使うのがおすすめです。また、早急な対応が必要な場合は、件名の冒頭に「【至急確認】」や「【要返信】」といった文言を加えることで、メールの優先度を明確に伝えられます。
宛先・CC・BCC
メールの共有範囲を正しく設定することも、議事録メール作成の重要なポイントです。宛先を誤ると、情報漏洩や混乱を招くおそれがあるため、以下のルールを意識しましょう。
- To:会議の主担当者や責任者のみを設定し、全員宛てにしすぎない
- CC:関連部署や上司など、共有が必要な範囲に限定する
- BCC:社外向けメールで社内共有を行う場合に活用し、受信者のアドレスを伏せる
特に社外宛てに送信する際は、社内メンバーをCCに含める前に必ず確認することが大切です。社外の方に社内アドレスを知られたくない場合は、BCCを使って内部共有を行いましょう。適切な送信設定を行うことで、情報管理の安全性と信頼性を保てます。
冒頭の挨拶・送付目的
メールの冒頭では、議事録を送る目的と簡単な挨拶を添えるのが基本です。冒頭の1文でメールの意図を明確にし、相手に丁寧な印象を与えましょう。
【社内向けの場合】
「お疲れ様です。本日の会議の議事録をお送りいたします。」
短く簡潔で問題ありません。業務連絡の一部として、シンプルな表現が適しています。
【社外向けの場合】
「本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。会議内容をまとめましたので、ご確認をお願いいたします。」
相手への感謝を示しつつ、丁寧な印象を与える表現を用いましょう。
挨拶文は長く書く必要はなく、「誰に」「何のために」送っているかが伝わることが大切です。
会議の概要
次に、会議の基本情報を簡潔にまとめます。ここでは「いつ」「どこで」「誰が参加したか」を明確にすることが重要です。記載する主な項目は以下の通りです。
- 日時:開催日と開始・終了時間を明記する
- 場所:会議室名や開催場所を記載する(オンラインの場合はZoom・Teamsなどツール名を添えると親切)
- 出席者:氏名と所属を明記する
- 欠席者:「欠席:〇〇部△△様」と記載しておくと、情報共有の範囲がより明確になる
これらを冒頭に整理して記載することで、受信者が会議の前提をすぐに理解できる構成になります。
議題ごとの内容・決定事項・対応者
議題ごとに内容を整理し、「何が決まったのか」「誰が対応するのか」「いつまでに行うのか」を明確に記載します。ポイントは以下の通りです。
・議題ごとに整理する
「議題1」「議題2」など番号を付け、内容を分けて記載します。
・決定事項と検討事項を分ける
「決定事項」「今後の検討事項」と見出しをつけておくと、読み手が必要な情報をすぐに把握できます。
・箇条書きで記載する
長文ではなく、箇条書きでポイントを整理します。
・対応者と期限を明記する
「〇〇様:11月10日までに資料作成・共有」のように、担当者・期限・具体的な行動内容を明示しましょう。「〇〇さんにお任せします」「後日対応」などの曖昧な表現は避け、誰が何をいつ行うのかが明確に伝わる書き方を心がけることが重要です。
添付ファイル
会議資料や詳細な議事内容を添付する場合は、本文中で添付ファイルの有無を明確に示すことが大切です。本文の最後などに、「添付資料:会議資料(PDF)、詳細議事録(Word)」のようにファイル名と形式を具体的に明記しておくと、受信者が確認しやすくなります。
また、機密性の高い内容を含む場合は、添付ファイルにパスワードを設定し、パスワードは別メールやチャットで別送するなど、セキュリティ面にも配慮しましょう。
今後の予定・確認事項
議事録メールの最後には、次回の予定や今後のアクションを整理して記載しましょう。これにより、参加者が次に取るべき行動を明確に把握でき、会議内容をスムーズに実行へとつなげられます。
- 次回会議:11月12日(火)14〜@会議室A
- 資料の確認期限:11月8日(金)
- ご確認の上、11月7日(木)までにご返信をお願いいたします
上記のように、開催日時や場所を明示することで、スケジュール調整の手間を減らせます。また、誰が・いつまでに・何をすべきかを具体的に伝えることで、対応の漏れを防ぎましょう。受信者が「自分の対応が必要かどうか」をひと目で判断できるよう、期限とアクションを明確に示すことが大切です。
締めの言葉
メールの締めくくりには、確認や返信を促すひとことを添えると丁寧な印象になります。受信者が安心してコミュニケーションを続けられるよう、柔らかく前向きな表現を心がけましょう。
【社内向けの例】
- ご不明な点やご質問がございましたら、お気軽にお声かけください
- 内容に相違がございましたら、お知らせください
【社外向けの例】
- ご確認のほど、よろしくお願いいたします
- 内容に誤りや追加事項がございましたら、ご一報いただけますと幸いです
- 今後ともどうぞよろしくお願いいたします
このように、確認依頼+感謝や協力の姿勢を示すことで、相手に好印象を与えつつ、スムーズな情報共有につなげられます。
署名
メールの最後には、署名を必ず記載しましょう。署名は単なる形式ではなく、受信者にとっての問い合わせ先として機能する重要な要素です。
基本的な署名の構成は以下の通りです。
〇〇株式会社 営業部
氏名:山田 太郎(Yamada Taro)
TEL:03-1234-5678
E-mail:taro.yamada@xxxx.co.jp
住所:東京都千代田区〇〇1-2-3
また、チーム全体の代表として送信する場合は、以下のようにチーム名+代表者名を併記するとわかりやすくなります。
〇〇株式会社 開発チーム
担当:山田 太郎(代表)
E-mail:project@xxxx.co.jp
このように署名を整えることで、メールの信頼性が高まり、受信者がスムーズに連絡を取れるようになります。
【例文】議事録メールのテンプレート
以下に、実務ですぐに活用できる議事録メールのテンプレートを紹介します。このテンプレートをベースに、会議の性質や参加者に応じて内容を調整して活用してみてください。
件名:【議事録】○○会議(20XX年X月X日)
○○様(または関係者各位)
お疲れ様です。
本日の会議の議事録をお送りいたします。
■会議概要
日時:20XX年X月X日(X)XX
場所:○○会議室(またはオンライン)
出席者:○○部 ○○様、△△部 △△様、□□部 □□様
■議題・決定事項
【議題1:○○について】
・内容:〜〜〜
・決定事項:〜〜〜
・対応者:○○様
・期限:20XX年X月X日
【議題2:△△について】
・内容:〜〜〜
・決定事項:〜〜〜
・対応者:△△様
・期限:20XX年X月X日
■今後の予定
・次回会議:20XX年X月X日(X)XX
・その他:〜〜〜
■添付資料
・会議資料(PDF)
・参考資料(Excel)
内容に相違やご不明な点がございましたら、
お気軽にお知らせください。
よろしくお願いいたします。
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〇〇株式会社 営業部
氏名:山田 太郎(Yamada Taro)
TEL:03-1234-5678
E-mail:taro.yamada@xxxx.co.jp
住所:東京都千代田区〇〇1-2-3
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議事録メールを送る際のマナー・注意点
議事録メールは、情報共有のための重要な文書である一方、誤送信や表現ミスが大きなトラブルにつながるリスクもあります。送信先や言葉遣いを誤ると、社内外の信頼を損なう可能性があるため、慎重な対応が求められます。
ここでは、議事録メールを送る際に押さえておきたい基本マナーと注意点を解説します。ポイントを理解して正しく対応すれば、担当者としての信頼性が高まり、会議後の業務をよりスムーズに進められます。
当日~翌営業日に送信する
議事録メールは、正確さと同じくらいスピードも重要です。共有が遅れると、参加者の記憶が薄れたり、認識のずれが生じたりする可能性があります。
【社内会議の場合】
- 会議終了後、当日中または翌営業日の午前中までに送信するのが理想
- 参加者の記憶が新しいうちに共有することで、決定事項の理解を統一できる
【社外打ち合わせの場合】
- 可能であれば当日中に送信する
- 迅速な対応は信頼感につながり、特に重要な決定事項がある場合は、相手への配慮としても効果的
もし内容整理に時間がかかる場合は、「詳細は後日お送りしますが、まずは決定事項のみお知らせいたします」といった形で、簡易版(速報)を先に共有する方法も有効です。
このように、スピードと丁寧さの両立を意識することで、担当者としての信頼を高め、会議後の業務をスムーズに進められます。
誤字脱字・表現ミスに気をつける
議事録メールは、会議内容を正式に記録・共有する公式文書として扱われます。そのため、誤記や曖昧な表現は厳禁です。内容に誤りがあると、誤解やトラブルの原因になりかねません。特に、以下の点を重点的に確認しましょう。
- 日付・人名・肩書の誤りがないか
- 数値(売上、日程、数量など)に誤差がないか
- 敬語や文体が統一されているか
- 決定事項と対応者の対応関係に間違いがないか
送信前には必ず全体を見直し、可能であれば第三者に確認してもらうのが理想です。特に社外向けの議事録は、そのまま会社の信頼につながるため、丁寧で正確な表現を心がけましょう。
社外宛てはビジネスメールとしての丁寧さを意識する
社外向けの議事録メールは、企業の信頼や印象を左右する重要なビジネス文書です。社内向けメールよりも丁寧な言葉遣いと慎重な内容配慮が求められます。
主なポイントは以下の通りです。
・冒頭に感謝の一文を添える
例:本日はお忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。
相手の時間をいただいたことへの感謝を示すことで、丁寧で誠実な印象を与えます。
・社内用語や略語を避け、誰にでもわかる表現にする
「来期のPJ」→「来期のプロジェクト」
「MTG」→「会議」
社外の人にも伝わるよう、正式な表現を使用しましょう。
・機密情報や社内議論の詳細は省略する
社外に開示すべきでない情報は記載せず、「社内で検討のうえ、改めてご連絡いたします」のような表現で対応するのが安全です。
・依頼・確認事項は柔らかく丁寧に伝える
「ご確認のほどお願い申し上げます。」「お手数をおかけしますが、ご対応をお願いいたします。」といった表現を用い、相手への配慮を忘れないようにしましょう。
このように、敬意・明確さ・配慮の3点を意識することで、信頼感のある社外向け議事録メールを作成できます。
議事録作成ツールで議事録メールの作成・共有を効率化しよう
議事録メールは、情報共有の要となる重要な業務ですが、作成に時間がかかる・共有漏れが起きる・フォーマットが統一されないなど、多くの企業で共通する課題も見られます。
こうした問題を解決する手段として注目されているのが、議事録作成ツールの導入です。議事録作成ツールを活用すれば、作成から共有・送信までの一連の流れを自動化・効率化できます。ここでは、ツール導入によって得られる具体的なメリットを整理し、実務にどのように役立つのかを解説します。
自動的に議事内容をテキスト化できる
議事録作成ツールの中には、会議中の発言をリアルタイムで文字起こししてくれる機能を備えたものがあります。発言者ごとに自動で区分されるため、後から「誰が何を言ったのか」を簡単に確認でき、内容整理の手間を大幅に削減できます。
近年は音声認識技術が大きく進化しており、専門用語や固有名詞も高精度で認識できるようになっています。そのため、議事録としてそのまま活用できるレベルの精度を実現しているツールも増えています。
この機能を活用することで、記録漏れの防止はもちろん、議事録担当者が議論に積極的に参加できるようになります。これまで「メモに集中しすぎて会話に入れない」といった課題を抱えていたチームでも、ツール導入によって会議の質と生産性を同時に向上させることが可能です。
メール文面をすぐに作成できる
AIを搭載した議事録作成ツールを活用すれば、会議の全文データから要点だけを自動抽出し、すぐに共有できるメール形式へ整形することが可能です。
AIが議事内容を解析し、要約・決定事項・タスク一覧を自動生成するほか、ツールによっては「件名」「宛先」「挨拶文」まで自動で挿入できるものもあります。これにより、担当者は内容を最終確認するだけで済み、短時間で完成度の高い議事録メールを作成できます。
会議録をまとめ、文面を整え、送信準備を行う手間を大幅に削減できるため、会議終了直後に情報を共有できるスピード感を実現します。AIツールを導入することで、議事録作成の効率化だけでなく、組織全体の業務スピード向上にもつながります。
フォーマットを統一できる
議事録作成ツールには、定型フォーマットを登録・再利用できる機能が備わっているものがあります。あらかじめテンプレートを設定しておくことで、会議名・開催日・出席者・議題などの基本項目を自動挿入し、毎回同じ構成で議事録メールを作成できます。
受信者は見慣れたフォーマットで内容を確認できるため、重要な情報の見落としを防ぎやすくなります。また、担当者が変わっても一定の品質を維持できるため、議事録作成の属人化を防ぎ、組織全体での標準化を実現できます。
テンプレート機能を活用すれば、議事録メールを「誰でも・同じ形式で・短時間に」作成できるようになり、業務の効率化と品質維持を両立できます。
まとめ
議事録メールは、会議の内容を正確に共有し、社内外の信頼を築くための重要なビジネス文書です。適切な構成と丁寧な表現を意識すれば、受信者にとって理解しやすく、次の行動につながる実用的な内容に仕上げられます。
また、社内向けと社外向けで文面のトーンや詳細度を調整し、それぞれに合った形で情報を共有することも大切です。
さらに、テンプレートや議事録作成ツールを活用することで、短時間で高品質な議事録メールを作成できます。これにより、作業の効率化だけでなく、組織全体の情報共有の質を高めることにもつながります。
自社に最適な議事録作成ツールを見つけるには?
議事録作成ツールは、製品によって備わっている機能やサービスの幅が異なります。そのため、自社の導入目的や効果を考慮して選ぶことが大切です。
自社に最適な議事録作成ツールを見つける際には「FitGap」をご利用ください。FitGapは、自社にぴったりの製品を選ぶための無料診断サービスです。簡単な質問に答えていくだけで、自社に必要なシステム要件が整理でき、各製品の料金や強み、注意点、市場シェアなどを知ることができます。
自社にぴったりの議事録作成ツールを選ぶために、ぜひFitGapをご利用ください。
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