POSレジの使い方を知ろう！基本操作や業種別の事例を紹介

手書きレジや電卓レジから切り替えを検討している方にとって、POSレジの操作は「難しそう」と感じられるかもしれません。しかし、実際の操作は直感的でわかりやすく設計されており、慣れてしまえば従来の方法よりもはるかに効率的です。

また、すでにPOSレジを導入している店舗でも、会計処理以外の豊富な機能を十分に活用できていないケースが多く見られます。売上分析や在庫管理、顧客管理といった応用機能を使いこなすことで、店舗運営の質を大幅に向上させられます。

この記事では、業種別の使い方事例も含めて、POSレジを最大限活用するための具体的な操作方法をお伝えします。

【基本操作】POSレジの使い方

まずは、毎日の営業で必要となるPOSレジの基本的な使い方を説明します。操作に慣れることで、スタッフのレジ業務への不安が解消され、顧客対応もスムーズになります。

商品登録・会計処理

商品登録は、POSレジの最も基本的な機能です。バーコードがある商品では、専用のバーコードリーダーで商品をスキャンするだけで、商品名と価格が自動的に画面に表示されます。

バーコードが読み取れない場合や、バーコードのない商品は、画面上のメニューから該当する商品を選択します。多くのPOSレジでは、商品をカテゴリ別に整理した画面が用意されており、直感的に選択できます。

数量を変更する場合は、商品登録後に数量変更ボタンを押し、正しい数量を入力します。間違って登録した商品を削除したい場合は、該当商品を選択して削除ボタンを押すだけで簡単に取り消せます。

すべての商品を登録し終えたら、合計金額が画面に表示されます。この時点で割引クーポンがあれば割引処理を行い、最終的な会計金額を確定させます。POSレジでは税込み価格の自動計算も行われるため、計算ミスの心配がありません。

支払い方法

POSレジは、現金以外にもさまざまな決済方法に対応しています。顧客が支払い方法を選択したら、該当する支払いボタンを押して処理を進めます。

現金決済の場合は、受け取った金額を入力します。多くのPOSレジでは、紙幣の金額がボタンとして表示されており、ワンタッチで入力できます。お釣りの金額は自動計算されて画面に表示されるため、計算間違いを防げます。

クレジットカード決済では、カードリーダーにカードを挿入またはタッチしてもらい、暗証番号の入力やサインの確認を行います。処理が完了すると、POSレジの画面に決済完了の表示が出ます。

QRコード決済（PayPay、楽天ペイ、d払いなど）の場合は、顧客のスマートフォンに表示されたQRコードを店舗側が読み取るか、店舗のQRコードを顧客に読み取ってもらう方法があります。決済完了後は、POSレジに自動的に売上データが反映されます。

電子マネー（Suica、PASMO、nanaco、WAONなど）は、専用の読み取り端末にカードやスマートフォンをタッチしてもらうだけで決済が完了します。

返品・キャンセル処理

POSレジでは、返品やキャンセル処理も簡単に行えます。当日の返品処理の場合は、返品する商品のレシートを確認します。多くのPOSレジでは、レシート番号や時刻から該当する取引を検索できます。該当取引を見つけたら、返品処理ボタンを押し、返品する商品を選択します。

部分返品の場合は、返品する商品のみを選択し、数量を調整します。全額返品の場合は、取引全体を返品処理します。現金で支払われた商品の返品では、返金額が自動計算され、レジから現金を取り出して返金します。

一方で、クレジットカードやQRコード決済で支払われた商品の返品では、元の決済方法への返金処理を行います。この場合、返金処理には数日かかることを顧客に説明する必要があります。

注文のキャンセル処理は、会計前であれば該当商品を選択して削除ボタンを押すだけです。会計後のキャンセルは返品処理と同様の手順で行います。レシートの再印刷が必要な場合は、取引履歴から該当する取引を検索し、再印刷ボタンを押します。多くのPOSレジでは、当日の取引であれば簡単に再印刷できます。

レジ締め（精算）

レジ締めは、営業終了時に行う重要な作業です。1日の売上を正確に把握し、現金の過不足を確認するために必要な処理です。

レジ締めを行う際は、POSレジの管理画面から「レジ締め」または「精算」メニューを選択します。システムが自動的に当日の売上データを集計し、現金売上やクレジットカード売上、QRコード決済売上などを決済方法別に表示します。

現金の売上データをもとに、紙幣と硬貨を種類別に分けて数え、その金額をPOSレジに入力します。多くのPOSレジでは、各金種の枚数を入力すると自動的に金額が計算されます。

最後に、売上データをバックアップまたはクラウドにアップロードし、翌日に向けてレジをリセットします。多くのPOSレジでは、レジ締め処理を行うと自動的に翌日の準備が整います。

レジ締め作業で差異が発生した場合は、当日の取引履歴を確認し、返品処理や割引処理に間違いがなかったかをチェックします。頻繁に差異が発生する場合は、スタッフの操作手順を見直す必要があります。

【応用機能】POSレジの使い方

応用機能を活用することで、単なる会計処理から、店舗運営全体をサポートするシステムとしてPOSレジを活用できます。ここでは、POSレジの応用機能の使い方を紹介します。

商品・カテゴリの登録・変更

商品マスタの管理は、POSレジを効果的に運用するための基礎となる作業です。新商品の追加や価格変更、季節商品の入れ替えなど、日常的に発生する商品情報の更新を適切に行うことが重要です。

【新商品の登録】
管理画面の「商品管理」メニューから「新規商品登録」を選択します。商品名や価格、カテゴリ、税率などの基本情報を入力し、バーコードがある場合はバーコード番号も登録します。商品画像を登録できるPOSレジでは、スタッフが商品を識別しやすくなるよう、わかりやすい画像を設定しましょう。

【価格変更】
該当商品を検索して編集画面を開き、新しい価格を入力するだけで完了します。セール価格を設定する場合は、期間限定価格として開始日と終了日を指定できます。多くのPOSレジでは、指定した期間が終了すると自動的に通常価格に戻ります。

【商品カテゴリの整理】
売上頻度の高い商品をわかりやすい位置に配置し、季節商品や期間限定商品は専用カテゴリを作成して管理します。カテゴリの並び順も変更できるため、スタッフが使いやすい配置に調整することで、レジ操作の効率化につながります。

【在庫管理】
商品登録時に初期在庫数も設定します。発注点（在庫が少なくなったときの警告レベル）も設定しておくと、在庫切れを防げます。

【廃番商品・取り扱い終了商品】
完全に削除するのではなく「非表示」設定にしておくことがおすすめです。過去の売上データを正確に保持するため、商品データそのものは残しておくほうがよいでしょう。

売上データの集計・分析

POSレジの売上分析機能は、データに基づいた経営判断を行うための強力なツールとなります。日々蓄積される売上データを効果的に活用することで、売上向上や業務改善につながる具体的な施策を立てられます。

【日別売上の確認】
管理画面から「売上分析」メニューを開き、確認したい期間を指定します。平日と休日の売上差や、天候による影響、イベントやセールの効果などが数値で確認できます。前年同月や前月との比較機能があるPOSレジでは、売上の増減傾向も把握できます。

【時間帯別分析】
1日の中でどの時間帯に売上が集中しているかを確認でき、スタッフの配置や仕入れ量の調整、営業時間の見直しなどの判断材料が得られます。飲食店では、ランチタイムとディナータイムの売上比較、小売店では平日夕方と休日昼間の売上比較などが参考になります。

【商品別売上分析】
売上金額順や販売数量順、利益率順など、さまざまな角度から商品の売上状況を確認できます。売れ筋商品の把握だけでなく、死に筋商品の発見にも役立ちます。ABC分析機能があるPOSレジでは、売上上位20%の商品が全体売上の何%を占めているかなど、より詳細な分析が可能です。商品別売上分析は、仕入れや販促戦略の立案に欠かせません。

【顧客別売上分析】
リピート率や平均購入金額、来店頻度などの指標を確認できます。優良顧客の特徴を把握し、類似顧客の獲得戦略や既存顧客の維持戦略を立てる際の参考になります。

在庫管理

POSレジの在庫管理機能を活用することで、適正在庫の維持と機会損失の防止を両立できます。手作業による在庫管理と比べて、リアルタイムで正確な在庫状況を把握できる点が大きなメリットです。

【入荷処理】
管理画面の「在庫管理」から「入荷処理」を選択し、該当商品と入荷数量を入力します。バーコードリーダーを使えば、商品の特定も簡単です。入荷日時や仕入先、仕入価格なども記録でき、後の分析に活用できます。

【出荷・廃棄処理】
商品の破損や試食用の提供、サンプル配布など、販売以外の理由で在庫が減少した場合の処理を行えます。理由コードを設定できるPOSレジでは、どのような理由で在庫が減ったかを正確に記録できます。

【棚卸機能】
定期的な棚卸により、在庫データの精度を保てます。多くのPOSレジでは、棚卸し用のリストを印刷でき、実際の在庫数を入力すると差異を自動計算してくれます。

【在庫アラート機能】
在庫数が設定した基準を下回ったときに警告を表示します。発注点を適切に設定することで、在庫切れによる機会損失を防げます。また、過剰在庫のアラートを設定できるPOSレジもあり、デッドストックの発生を防ぐのに役立ちます。

【在庫回転率・在庫日数の分析機能】
どの商品が効率的に売れているか、どの商品が長期間滞留しているかを数値で把握でき、発注量の調整や販促対象商品の選定が的確に行えます。

顧客情報管理

POSレジでは、顧客情報を管理できます。1人ひとりの顧客に合わせたサービス提供により、リピーターの獲得と顧客満足度の向上につながります。

【顧客登録】
氏名や電話番号、メールアドレス、生年月日などの基本情報に加えて、好みの商品カテゴリや来店目的なども記録できます。

【ポイント制度】
購入金額に応じたポイント付与、特定商品購入時のボーナスポイント、誕生日月の特別ポイントなど、さまざまな設定が可能です。ポイント付与率や利用条件を適切に設定することで、顧客の再来店を促進できます。

【会員ランク制度】
累計購入金額や来店回数に応じて顧客をランク分けし、ランクに応じた特典を提供できます。VIP顧客には専用の割引率を適用したり、新商品の先行案内を行ったりすることで、優良顧客の満足度をさらに高められます。

【顧客の購入履歴データ】
以前購入した商品の関連商品をおすすめしたり、しばらく来店されていない顧客には再来店を促すメッセージを送ったりなど、パーソナライズされた接客やマーケティングに活用できます。

【誕生日・アニバーサリー管理】
自動でお祝いメッセージやクーポンを送信する機能があるPOSレジでは、顧客の特別な日に合わせたプロモーションを実施できます。

ログイン設定・業務履歴管理

複数のスタッフが使用するPOSレジでは、適切なアクセス権限の設定と業務履歴の管理が重要です。これにより、セキュリティの確保と業務の透明性を両立できます。

【スタッフ別のログインIDの作成】
一般スタッフには基本的なレジ操作、管理者には商品登録・売上分析・設定変更など、各スタッフの役職や担当業務に応じた権限を設定できます。アルバイトスタッフには割引処理や返品処理を制限し、正社員のみが実行できるように設定することも可能です。

【業務履歴】
誰がいつどのような操作を行ったかを詳細に記録できます。返品処理や割引適用、商品価格の変更など、重要な操作については特に詳細なログが残ります。これにより、操作ミスの原因追跡や不正の防止に役立ちます。

【レジの開閉履歴】
誰がいつレジを開けたかを確認できます。現金の過不足が発生した際の原因特定や、セキュリティ上の問題の早期発見に活用できます。

【売上データの修正・削除履歴】
データの信頼性を保て、監査や税務調査の際にも重要な証拠となります。

【業種別】POSレジの使い方事例

POSレジは、業界や業種によって活用方法が大きく異なります。それぞれの業界特有のニーズに合わせた使い方を理解することで、より効果的にPOSレジを活用できます。ここでは、導入が進んでいる代表的な5つの業界での具体的な使い方を事例として紹介します。

飲食店（ファストフード・カフェ・居酒屋）

飲食店でのPOSレジ活用では、注文入力・テーブル管理・キッチンへの伝達・分割会計などがポイントとなります。特に忙しい時間帯での効率的な対応と、注文ミスの防止につながります。

【注文入力】
「ドリンク」「フード」「アルコール」「デザート」などのカテゴリ分けに加えて、「おすすめ」「限定メニュー」「セットメニュー」など、店舗独自のカテゴリを設定できます。メニュー画像を表示できるPOSレジでは、新人スタッフでも間違いなく注文を受けられます。

【オプション設定】
「氷の量」「辛さレベル」「トッピング追加」「アレルギー対応」などの細かい要望に対応できます。自動的にキッチンにも伝達されるため、口頭での伝達ミスが防げます。

【テーブル管理】
各テーブルの状況（空席・案内済み・注文済み・食事中・会計待ち）をリアルタイムで把握できます。テーブルごとの注文内容や滞在時間も確認でき、適切なタイミングで次の料理を提供したり、追加注文を促したりできます。

【キッチンディスプレイシステムとの連携】
注文内容が即座にキッチンの画面に表示されます。調理の優先順位やアレルギー情報、特別な要望などが明確に伝わるため、調理ミスや提供遅れを防げます。

【分割会計】
「人数割り」「商品別」「金額指定」など、さまざまな分割方法に対応しており、顧客の要望に柔軟に応えられます。

小売店（アパレル・雑貨・スーパー）

小売店では、バーコードスキャンによる迅速な会計や、商品別売上分析、棚卸作業の簡略化にPOSレジが活用されます。セール設定や、在庫と連動した販売停止アラートなど、販売と在庫の一体管理が可能になる点が大きなメリットです。

【バーコードスキャン】
商品のバーコードを読み取るだけで価格や商品情報が自動入力されます。読み取り速度の向上により、レジ待ち時間の短縮と顧客満足度の向上を実現できます。バーコードが読み取れない場合や、バーコードのない商品は、商品名や品番での検索機能を活用します。

【セール設定】
特定の商品や商品カテゴリに対して期間限定の割引を適用できます。「30%OFF」「2点目半額」「3点以上購入で10%OFF」など、多様な割引パターンに対応しており、柔軟な販促施策を実施できます。

【在庫連動】
商品が売れるたびに在庫数が自動減算され、リアルタイムで正確な在庫状況を把握できます。在庫がゼロになった商品は自動的に販売停止となり、欠品による顧客満足度低下を防げます。

【商品別売上分析】
どの商品がいつ、どれだけ売れたかを詳細に把握できます。季節性のある商品の販売動向や、新商品の売れ行き、セール商品の効果測定など、仕入れや販促戦略の立案に必要なデータが得られます。

【サイズ・カラー管理】
同一商品の異なるバリエーションを適切に管理できます。「Sサイズの在庫はあるがLサイズは欠品」といった状況も正確に把握でき、顧客への的確な案内が可能です。

美容院・サロン

美容院・サロンでは、POSレジを活用して、予約管理・施術メニューの登録・指名スタッフの選択などがスムーズに行えます。会員情報の登録やポイント付与、回数券管理機能もあり、リピーターの囲い込みや接客レベルの向上に直結します。

【予約管理】
スタッフごとのスケジュール管理と予約状況の確認が一元化されます。施術時間の長さや必要な設備も考慮した予約調整により、効率的な店舗運営が可能です。当日の予約変更やキャンセルにも柔軟に対応できます。

【施術メニュー管理】
カット・カラー・パーマ・トリートメントなど、多岐にわたるメニューを体系的に整理できます。施術時間や料金、使用薬剤、担当可能スタッフなどの詳細情報も記録でき、適切なサービス提供に役立ちます。

【指名制度管理】
顧客の担当スタッフ履歴を記録し、次回予約時の参考情報として活用できます。指名料の設定や指名率の分析も可能で、スタッフの技術向上やモチベーション向上につながります。

【顧客カルテ】
過去の施術履歴や使用薬剤、仕上がりの好み、アレルギー情報などを詳細に記録できます。1人ひとりに最適な施術を提供し、顧客満足度を高められます。

【回数券・定期コース管理】
前払いサービスの残回数や有効期限を正確に管理できます。定期的な来店を促進し、顧客の継続率向上に貢献します。

医療・クリニック・薬局

医療分野では、受付業務の効率化や、保険証情報との連携、会計・領収書の発行などがPOSレジで自動化されます。また、患者ごとの履歴確認や、処方薬の在庫管理など、医療特有の業務にもPOSレジで対応できることがあります。

【受付】
診察券や保険証の読み取りにより、患者情報を瞬時に呼び出せます。初診・再診の判別や、診療科の選択、予約確認なども自動化され、受付業務の効率化と待ち時間の短縮を実現します。

【診療報酬計算】
診療内容に応じた点数計算と料金算出が自動化されます。保険適用の確認や、自己負担額の計算、公費負担の処理なども正確に行われ、会計ミスを防げます。

【処方薬管理】
相互作用のチェックや用量の確認、在庫不足の警告などにより、安全で適切な薬剤提供を支援します。

【患者履歴管理】
過去の診療記録や処方履歴、アレルギー情報などを総合的に管理できます。継続的な治療や健康管理において、貴重な情報源となります。

【領収書・明細書の発行】
医療費控除に必要な詳細な明細書を自動生成できます。診療内容の明細や保険適用状況、自己負担額の内訳などが正確に記載されます。

宿泊・レジャー・観光施設

宿泊・レジャー施設では、チェックイン・チェックアウト時の決済や、オプションサービスの追加料金管理、売店での物販処理など、複数の用途でPOSレジが使われます。顧客データの一元管理により、宿泊中の追加サービス提供や会員向け特典の管理も可能です。

【チェックイン】
予約情報の確認と宿泊料金の事前決済を効率的に処理できます。身分証明書の確認や、宿泊者名簿の作成、ルームキーの発行などの一連の業務が連動して行われ、受付時間の短縮を実現します。

【客室料金管理】
シーズン料金や連泊割引、早期予約特典などの複雑な料金体系に対応できます。予約時期や宿泊日程に応じた自動料金計算により、料金設定のミスを防げます。

【オプションサービス管理】
レストランやスパ・温泉利用、アクティビティ参加などの追加サービスを統合管理できます。宿泊者がサービスを利用するたびに、自動的に宿泊料金に加算され、チェックアウト時に一括決済できます。

【売店機能】
お土産や日用品の販売をPOSレジで処理し、宿泊料金との合算も可能です。宿泊者には部屋番号での決済オプションを提供し、現金を持ち歩く必要がない便利なサービスを実現できます。

【会員制度管理】
リピーター向けの優待料金や特典サービスを提供できます。宿泊履歴に応じたランク制度や、誕生日月の特別プランなど、顧客満足度向上とリピート率向上を図れます。

POSレジの活用で得られる業務改善効果

POSレジの活用は、単なる会計処理の効率化だけでなく、店舗運営全体の質的向上が期待できます。ここでは、POSレジを活用することで、日々の業務がどのように効率化され、経営全体にどんな好影響があるのか、多くの導入企業が実際に体験している改善効果を詳しく解説します。

会計・販売業務のスピードアップと人的ミスの削減

POSレジの活用により、バーコード読み取りや自動計算が可能になることで、レジ対応時間が大幅に短縮され、長蛇の列やクレームの発生を防げます。従来の手入力による価格確認や計算作業が不要になり、1件あたりの会計時間が平均30〜50%短縮されるケースが多く見られます。

また、金額入力ミスやお釣りの渡し間違いなど、人的なミスの発生も大幅に削減されます。手動計算では避けられない計算間違いや、価格表の見間違いによるトラブルがなくなり、顧客からの苦情も減ります。

特に、ピークタイムや新人スタッフでも正確・迅速な会計が可能になる点は大きなメリットです。混雑時でも落ち着いて対応でき、スタッフの精神的負担も軽減されます。新人研修期間の短縮にもつながり、人材育成の効率化も実現できるでしょう。

リアルタイムな売上・在庫の「見える化」

POSレジを活用することで、売れ筋商品の把握が瞬時に可能になり、人気商品の品切れ防止や、追加発注のタイミングを適切に判断できます。逆に、売れ行きの悪い商品も早期に発見でき、在庫処分や販促施策の立案に活用できます。

属人的な経験や勘に頼らず、客観的なデータに基づく業務判断が実現できるため、「なんとなく売れている」という感覚的な判断から、「具体的にどの商品がどれだけ売れているか」という数値に基づいた正確な判断に変わります。

人件費と業務コストの削減

POSレジの活用により、手作業による集計や記録の時間が大幅に省けるため、スタッフは接客や売場改善など、本来注力すべき業務に集中できます。売上集計やレジ締め作業にかかる時間が短縮され、営業終了後の残業も削減されます。

また、レジ操作の習得が容易になるため、新人研修にかかる時間とコストも削減できます。複雑な計算や価格記憶が不要になり、基本的な操作を覚えるだけで即戦力として活用できるでしょう。

人気・おすすめのPOSレジ

店舗のニーズや予算に合わせて、さまざまなPOSレジが展開されています。ここでは、多くの業界で実績を持つ人気のPOSレジを紹介します。それぞれの特徴を理解して、自店舗に最適なシステムを選択しましょう。

スマレジ

スマレジは、多機能でありながら操作が簡単な点が高く評価されているPOSレジです。小売店から飲食店まで幅広い業種で利用されており、業界を問わず対応できる汎用性の高さが特徴です。

初期費用を抑えて導入でき、小規模店舗でも負担なく始められます。基本的なレジ機能から高度な分析機能まで、段階的に機能を追加できるため、事業の成長に合わせたシステム拡張が可能です。

また、オープンAPIを通じて外部システムとも柔軟に連携できるため、既存の会計システムや在庫管理システムとの統合も可能です。カスタマイズ性が高く、特殊な業務要件にも対応できます。

Airレジ

Airレジは、専用端末を用意する必要がなく、iPadやiPhoneにアプリを入れるだけで導入できる手軽さが魅力のPOSレジです。レジ機能や売上分析、顧客管理など、基本的な機能は無料で利用でき、コストを抑えてPOSレジを導入したい店舗に最適です。

シンプルで分かりやすい画面設計により、年齢や経験を問わず、誰でも簡単に操作できます。会計ソフトとの連携機能も充実しており、日々の売上データを自動的に会計処理に反映され、経理業務の効率化も図れます。

Square レストランPOS

Square レストランPOSは、POSレジアプリとカード決済サービスが一体となっている点が特徴です。スマートフォンやタブレットにアプリをインストールし、カードリーダーを接続するだけで簡単に導入できます。

飲食店に特化した機能が充実しており、テーブル管理やメニュー管理、キッチンとの連携などが効率的に行えます。注文から会計まで一貫した管理により、サービス品質の向上と業務効率化を両立できます。

まとめ

POSレジの活用は、店舗運営の効率化・業績向上に直結します。単なる会計処理の自動化を超えて、売上分析や在庫管理、顧客管理など、店舗運営全体を支援する総合的なシステムとして活用できます。

導入を検討する際は、まず無料トライアルや資料請求で、実際の操作感や機能を確認してみることをおすすめします。自店舗の業種や規模、予算に最適なPOSレジを選択することで、導入効果を最大化できます。スタッフの意見も取り入れながら、現場で使いやすいシステムを選びましょう。

自社に最適なPOSレジを見つけるには？

POSレジは、製品によって備わっている機能やサービスの幅が異なります。そのため、自社の導入目的や効果を考慮して選ぶことが大切です。

自社に最適なPOSレジを見つける際には「FitGap」をご利用ください。FitGapは、自社にぴったりの製品を選ぶための無料診断サービスです。簡単な質問に答えていくだけで、自社に必要なシステム要件が整理でき、各製品の料金や強み、注意点、市場シェアなどを知ることができます。

自社に最適なPOSレジを選ぶために、ぜひFitGapをご利用ください。