【2024年】上場/上場検討企業向けの経費精算システムのおすすめ10製品（全87製品）を徹底比較！

SaaSアナリストリーダ。FitGapではバックオフィスをメインに40カテゴリの診断を担当。

岡田華弥

マネーフォワード内でバックオフィス業務全般をカバーするマネーフォワードクラウドという体系になっており、経費精算のみの導入は理由がなければ推奨しない。

システム連携

有料のカスタマイズが多く、便利な機能を積み重ねていくと料金が割高になる可能性がある。

オプション費用がかさむ可能性

プランによってはAPI利用制限がある。時間でAPIを叩ける回数が決まっており、集中的に作業をする時には障害になる可能性がある。

API利用制限

マネーフォワード クラウド経費は、株式会社マネーフォワードが提供する経費精算システムです。主な機能としてスマホアプリでの経費申請・承認作業、振込データの作成と振込依頼、2重申請の検知などがあります。これによりミスなく簡単に経費精算を行うことができるようになります。株式会社マネーフォワードは、マネーフォワード クラウド会計の他にも採用管理や勤怠管理、請求書管理、固定資産管理などバックオフィス業務の大部分をカバー可能な製品群を提供しています。マネーフォワード同士は相互に連携が可能で円滑な企業運営をサポートしています。

小規模 36%

中規模 33%

大規模 31%

製造 21%

情報通信 14%

その他の業種 14%

建設、不動産 10%

卸売、小売 10%

マネーフォワード クラウド給与

マネーフォワード クラウド人事管理

マネーフォワード Admina

ASTERIA Warp

zooba

Yoom

月額費用

バックオフィス業務を全てカバーできるように様々な製品がリリースされている。一般的な企業であればマネーフォワードで全てカバー可能。会計ソフトもあるので、経費精算と会計の連携も同社製品で問題ない。

シリーズ連携

10人程度の利用から大企業まで耐えうる体系になっている。経費精算だけを考えるのであれば、どの企業規模でも導入できる。

全企業規模対応

シリーズでバックオフィスを全てカバーできるため、自社シリーズとの連携はもちろん、他社のソフトとの連携も可能な設計になっている。実業務支援を含めたオンラインマニュアル等のサポートが充実しており、業務初心者でも安心して使用できる。人を雇うよりは安価なので、立ち上げ期等で業務そのもののサポートが必要な会社だと便利。

使い方サポートが充実

マネーフォワード クラウド経費

SaaSアナリスト。筑波大学大学院卒業後、株式会社PIGNUSに入社。FitGapでは製品の強み注意点などのレポートを担当。

遠藤慎

基本的な経費精算に関する機能がオプション機能となっているため、基本料金だけでの利用は難しいことに注意が必要です。例えば、チケットの手配やコーポレートカードとの連携、電子帳簿保存法対応機能などはオプション機能です。全てのオプション費用を含めると他社よりも高額になる可能性が高いため注意が必要です。

オプションとなる機能が多い

法人一括払いによるチケット手配の機能を使うためには与信管理調査を受ける必要があります。すぐに導入することは難しい点や、場合によっては機能が使えない場合があるため注意が必要です。

与信調査が必用

ANAやJAL、EX ICの取り込みに一両日かかることがあり、新幹線乗車中など、すぐに精算したい場合には不便を感じることがあります。この点は改善の余地があります​​。特に、即時性を求めるユーザーにとってはストレスとなる可能性があります。

取り込みに時間がかかる場合がある

株式会社JTBビジネストラベルソリューションズが提供する出張管理システム（BTM）と経費精算が一体となったシステムです。出張承認プロセスの自動化、経費管理、そして旅程管理が可能で、企業のコスト削減とオペレーションのスムーズ化をサポートします。さらに、セキュリティやリスク管理機能も充実しており、出張者の安全を確保いたします。同社は、この他にもツーリズム事業やエリアソリューション事業を展開しています。

大規模 66%

中規模 28%

小規模 6%

製造 33%

その他の業種 16%

生活関連サービス、娯楽 12%

情報通信 10%

金融、保険 6%

transit manager

ACELINK NX-CE 会計

ACELINK NX-Pro

ACELINK NX-CE

MJSLINK DX

かんたんクラウド会計

MJSかんたん！会計

経費精算システムと出張管理システムが一体となっており、出張などの際のチケット手配機能が優れたサービスです。法人一括請求払いによる新幹線、飛行機のチケット手配などの機能を持ち、従業員の立替精算が不要になります。また、出張先でスマートフォンを用いて経費申請から承認を行うことができます。出張が多く、交通費に関する申請をより効率的に行いたい企業向けのサービスです。

出張が多い企業向け

事後精算の経費精算システムと比較して、出張コスト、管理コストを削減することができます。新幹線、飛行機のチケットは法人一括請求のため、従業員の出張件数を正確に把握することが可能です。また、申請書の承認後のルート変更もすぐに通知されるため、不正防止に繋がります。加えて、より安い法人向け専用のプランやJTBの団体プランがある場合、自動で切り替わるため、出張費そのもののコスト削減も可能です。

出張コスト、管理コストの削減

導入前から導入後まで、手厚いサポート体制を整えています。導入時には専任のシステムエンジニアから運用設計から初期設定などの導入支援を受けることができます。導入後もカスタマーサポートチームから製品の操作方法についてのサポートを受けられます。

手厚いサポート体制

J'sNAVI NEO

SaaSアナリスト。FitGapではSEO、製品の強み注意点などのレポートを担当。

丹沢充裕


TOKIUM社は、2018年から2022年にかけて赤字経営が続いています。他の中規模以上向けの経費精算システムは、大手企業または大手企業の子会社が運営しており、それらの運営会社と比べると資本力も見劣りします。中規模以上向きの製品において、資本安定性は重要な要素であり、与信審査が厳しい会社の場合、導入の際の社内申請が難しくなる恐れがあります。

与信リスク

経費精算システムの料金体系は、1ユーザーあたりの従量課金性が一般的ですが、TOKIUM経費精算の料金体系は、領収書の件数による従量課金性です。領収書の件数によっては、一般の経費精算システムより割高になる恐れがあります。

料金体系

領収書の画像を送れば自動でデータ化される反面、即時反映されません。領収書の画像はAI-OCRによるデータ化だけでなく、オペレーターのチェックも行われるためです。送った領収書を素早くデータとして扱いたい企業には向いていないサービスです。

データ反映に時間がかかる

TOKIUM経費精算は、株式会社TOKIUMが提供する経費精算システムです。この製品は領収書画像のデータ化、SuicaなどのICカード連携、ワークフロー機能など、経費精算業務に必要な多様な機能を備えています株式会社TOKIUMは、TOKIUM経費精算の他にも、請求書受領サービスの「TOKIUMインボイス」、オンラインストレージの「TOKIUM電子帳簿保存」など、企業の財務管理に関連する複数の製品を提供しています。

中規模 52%

大規模 35%

小規模 13%

情報通信 22%

その他の業種 18%

製造 16%

卸売、小売 11%

建設、不動産 11%

PCAクラウド人事管理hyper

PCAクラウド法定調書

勘定奉行クラウド

PCAクラウド会計

TOKIUM経費精算は、累計1500社以上の導入実績があり、上場企業を始めとする中規模以上の企業の利用実績が豊富です。中規模以上の企業の運用にも耐えられる高水準の機能を備えているといえます。

中規模、大規模向け

TOKIUM経費精算は、他の中規模以上向けの経費精算システムと比べても、代行サービスが充実しています。1つ目は、OCRとオペレーターによる紙の領収書のデータ化と、申請と領収書の突合サービスが挙げられます。領収書の原本は10年保管されます。紙の領収書に関する作業を全て任せることができます。
また、有人サポートが全ユーザー対象のため、システム管理社だけでなく、利用者も直接質問できます。システムに関する質問が経理部に集中しなくなります。社内リテラシーが高くない企業でも安心して導入できます。

豊富な業務代行

TOKIUMシリーズで導入することで、請求書の受け取りから保管までの経理業務を電子データで一元管理することができます。また、紙の業務に関しては、請求書受け取りサービスや上述の代行サービスなどにより社外に委託できるため、オフィスでの紙のファイリングや物理保管が不要になります。

シリーズ

TOKIUM経費精算

本製品は事業として縮小傾向にあります。オンプレミス版は既に販売を終了し、2027年にはクラウド版も提供終了となることが発表されています。なお、本製品の特徴である「アプリ作成」機能については、同じ運営会社製品の「kintone」が上位互換です。

オンプレミス版の販売終了

自社の一部製品を除くとシステム連携できません。以前は他社とのシステム連携に必要なAPIを公開していましたが、2018年に非公開となりました。

他社システムとの連携機能の不足

多くの機能を備える反面、中には使わない機能や要求水準に満たない機能があります。

多機能で使いこなせない可能性

サイボウズ Officeは、サイボウズ株式会社が提供するグループウェアです。現在はクラウド版のみ販売されています。主な機能には、掲示板、社内での日程調整、ワークフローの管理、プロジェクト管理などがあります。これにより、企業は社内コミュニケーションをスムーズにし、業務の進行を効率的に管理できます。サイボウズ株式会社は、サイボウズ Officeの他にも中堅、大企業向けグループウェアの「Garoon」やノーコード・ローコードで業務アプリが作成可能な「kintone」などを提供しています。

ジョブカン採用管理

HITO-Link リクルーティング

ジョーシス

FCL勤怠

CYBERMAILΣ

サイボウズ メールワイズ

コラボフロー

X-point Cloud

ActionPassport

運営会社は1997年からグループウェアを提供しています。現在は中小企業向けの「サイボウズ Office」、中堅企業以上向けの「Garoon」、PaaSながらグループウェアとしても使える「kintone」というラインナップを揃えています。中でも本製品は、グループウェア黎明期からのロングセラーです。利用経験者が多く、学習コストの観点で導入しやすい、というメリットがあります。

長期の提供実績のある製品

中小企業が本製品だけでコミュニケーションを完結させる思想で設計されており、多種多彩な機能を備えています。業務用ソフトウェアを少数にまとめたい中小企業には、コストパフォーマンスが高い製品です。

中小企業向け

標準で用意されている機能で事足りない場合、簡単なものなら「アプリ作成」機能により、データベースを作成して機能を補うことができます。データベースは表計算ソフトと比較して、大量データ処理機能に優れています。

データベース作成

サイボウズ Office

他の製品と比較すると月々の料金は高めです。最低で50ライセンス以上の申し込みが必要で、導入初期費用に15〜25万円かかります。

月額、導入コストが高め

APIが公開されていないため、標準で連携されていない製品とはCSVファイルによる連携となります。そのためリアルタイムで基幹システムとデータ連携を行うことはできません。

基幹システムとの連携

本製品はレポートやその他の機能のカスタマイズが可能です。その反面初期設定コストは他製品と比較して多くかかります。

設定コスト

チームスピリットは、株式会社チームスピリットが提供する勤怠管理システムです。2012年にリリースされ、2023年8月現在1,800社以上に導入されています。勤怠管理システムと工数管理システム、経費精算システムが分かれていて個別でも導入することができます。株式会社チームスピリットは東京証券取引所グロース市場に上場しており、チームスピリットの開発、提供を行っています。

中規模 60%

小規模 20%

大規模 20%

情報通信 45%

その他の業種 19%

製造 13%

卸売、小売 4%

建設、不動産 4%

HENNGE One

SmartVisca

Microsoft Teams

Slack

PHONE APPLI PEOPLE

Cloud's Spice On TeamSpirit

Carely

ALLIGATE

Akerun

ソアスク

ez-PCLogger

Linkit勤怠

Jira Software

クラウドサイン

SmartHR

Salesforce

Fleekform 給与

PHONE APPLI PEOPLE for Salesforce

SuperStream-NX 会計

Gluegent Flow 情シスクラウド

SuperStream-NX 人事給与

ISM LogAnalytics

本製品は勤怠管理、経費精算、工数管理を扱っており豊富な機能を持つ、中堅、大企業向けの製品です。別料金で専任コンサルタントによる導入支援や運用支援を受けることが可能です。

中堅、大企業向け

APIは公開されていませんが、標準で連携可能な製品が豊富です。人事、給与システムや、Slackなどのビジネスチャット、入退室管理システムなどと開発なしでデータ連携を行うことが可能です。

他製品連携が豊富

収集した勤怠データなどを基に「年次有給休暇取得レポート」や「36協定対象残業時間通知」などのレポートを作成可能です。このレポートはカスタマイズ可能で、自社の要件に合わせて作成することができます。また、複数のテンプレートが公開されており、それらを参考にすることができます。

カスタマイズ性

チームスピリット

標準機能が多く、導入初期の設定コストが多くかかるサービスです。会社の企業規模が小さく、複雑な機能が不要な場合や、シンプルなサービスを探している場合は向きません。導入前に要件を満たすかについての検討に加え、自社で運用できるか検討が必要です。

初期設定項目が多い

MAJOR FLOW Z KEIHIは、APIを利用してデータ連携できる会計ソフトが、勘定奉行クラウド会計のみです。他の会計ソフトと連携したい場合、CSV連携を利用必要があります。特に分業制の場合、データが同期していると、連携が取りやすいため、自社の会計ソフトと標準連携可能な製品も検討しましょう。

会計ソフトとのAPI連携

MAJOR FLOW Z KEIHIは、SuicaやPasmoなどのICカードの利用履歴は取り込むことができますが、Amazon businessの購入履歴の取り込み、タクシー、レンタカー、ホテルの利用履歴の取り込みなどの機能は備えていません。出張やAmazon businessの利用を頻繁に行う場合に注意が必要です。

オンライン決済の履歴取込

MAJOR FLOW Z KEIHIとは、パナソニック ネットソリューションズ株式会社が提供する経費精算システムです。同社は、本製品の他にも、MAJOR FLOWシリーズでワークフローシステムなども運営しています。MAJOR FLOW Z KEIHIはオンプレミス版のサービスで、大企業でも利用可能な標準機能を備えています。

中規模 56%

大規模 41%

小規模 3%

製造 26%

卸売、小売 19%

その他の業種 17%

情報通信 11%

建設、不動産 9%

Garoon

Microsoft SharePoint Online

kintone

desknet's NEO

invoiceAgent 電子取引

invoiceAgent 電子契約

SVF Cloud

invoiceAgent AI OCR

パナソニック ネットソリューションズ株式会社は、1999年創業で、20年以上業務用ソフトウェアの開発、運営事業を継続しています。また、親会社はパナソニック インフォメーションシステムズ株式会社です。安定した資本基盤と長年の業界経験の基に提供されている製品といえます。

老舗

パナソニック ネットソリューションズ社は、上述の通り、MAJOR FLOWシリーズを提供しており、ワークフローシステムや勤怠管理システムをまとめて導入することができます。運営会社を揃えることは、UIの統一による学習コストの削減、アカウントやマスタ管理の工数削減、サポート窓口の一元化などのメリットがあります。

経費精算システムは、クラウドのみで提供するサービスが増えていますが、MAJOR FLOW Z KEIHIはオンプレミスで提供されています。独自のセキュリティ要件がクラウドでは満たせない、自社向けのカスタマイズが必要などの場合に適した製品です。

オンプレミス対応

MAJOR FLOW Z KEIHI

Traveler'sWANの自社の要件に合わせたカスタマイズは、一見魅力的に見えますが、コンサルティング、開発といった導入前の初期費用がかかります。また、個社の要件の場合、保守にかかるサポート費用または自社のエンジニアリソースを必要とします。個別要件を追加すると、クラウド型のメリットであるソフトウェアの保守などの管理コストの削減メリットが小さくなる可能性があります。本製品に限らず、業務をシステムに合わせられず、導入失敗する事例はあとを絶たないので注意が必要です。

個別開発のリスク

Traveler'sWANは、OCRを利用した領収書の取り込み機能を備えていません。また、Amazon businessの購入履歴の取り込み、タクシー、レンタカーの利用履歴の取り込みなどの機能備えていません。領収書を伴う申請の頻度が高い場合、申請者の負担が大きいため、取り込み機能が充実した製品も合わせて検討してみましょう。

取り込み機能不足

Traveler'sWANは、小規模の事業者でも使用できるプランを用意していますが、出張手配やワークフローの細かい設定など、標準機能がリッチで小規模事業者では持て余す可能性が高いです。機能が多いとそれだけ初期設定が複雑になりかえって運用しにくくなることがあるため、中規模以上向きの製品です。

小規模には不向き

Traveler'sWANは、株式会社日立システムズが提供する経費精算システムです。このシステムは、クラウドおよびオンプレミスの両方で提供されており、出張の手配や経費申請、ワークフロー機能、日本円以外での精算機能など、経費精算に関連する多様な機能を備えています。販売から25年以上が経過した長期の提供実績のある製品で現在125万ユーザーに利用されています。株式会社日立システムズは、Traveler'sWANの他にもそれぞれの商慣習に合わせた販売管理システム「FutureStage」や統合基幹業務ERPシステムの「Ross ERP」など大型のパッケージシステムを提供しています。

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